FUJII / Blog

放送、通信、防災を経て官民連携を考えるひと。

Pontaフリーケアプログラムってどうよ

ロイヤリティマーケティングから「Pontaフリーケアプログラム」の無料保障を贈呈します、というレターが届き、仕事柄どういうデータマイニングをして送付先を選定したのか興味が湧いたので、ちょっと調べてみた。

Pontaフリーケアプログラムとはなにか

チューリッヒ保険会社を引受人とする無料3年間の団体保険。『交通事故等で入院時30000円を一時金を受け取れる』と書いてあるが、よく引受条件を読むと、「5日以上の入院」「交通事故、駅構内の事故、車両火災」に限られる。通勤中なら労災になるし、運転中なら自動車保険があるし、鉄道が火災なんて起こしたら鉄道会社の補償があるはずなので、この保険を受取って「よかったー」となるシーンはあまり思いつかない。

誰に送ってるのか

Twitterで検索した感じだと、たぶんPonta会員全員に送っているわけではない。もしや毎日ローソンストアで晩御飯を買っているので、食べているもので健康状態を推定して送ってきているのでは!と思ったけど、これ交通事故保険なので、そもそも加入申込書に健康状態を記載する欄自体がない。(もしあったら私は入院歴があるのでそもそも加入できない)たぶん利用金額ベースで抽出してるだけですね。

同様の保険の案内は、楽天KCとかマルイとか、年会費無料のクレジットカード会社が提携してカード付帯サービスの一環かのように送っているパターンが多い模様。最近旅行保険が付帯されているクレジットカードが減っている気がするし*1、確かになんとなくいいもののように見えるのかもしれない。
ただ、カード会社がこのサービスを提携して提供する最大のメリットは「月額500円の追加補償」プランがあるからのような気がしていて、テンプレで使いまわしているらしい申込書には、追加プラン用にでかでかとクレカの番号を書く欄がある。この手数料収入が提携するカード会社側の最大の目当てなのかも。Pontaのようにクレカ機能のないカードのイシュアーがこういうサービスを積極的に提案するメリットは何なんだろうと改めて不思議に思ったけど、保険代理店として三菱商事インシュアランスが挟まっているようなので、そこの手数料収益が目的の様子。さすが商社。


いずれにせよ、追加補償プラン(入院日額5500円+賠償責任補償最高1億円)は保険料が割高だし、私は会社が広告業のおつきあい的なアレでいろんな団体保険をかけているので入ることはないのですが、カード会社のいろんな会員情報ビジネスは、ますます進化しているなぁと思ったのでした。

*1:私は旅行保険にいちいち入る習慣がないので、支払いに使うことを条件に保険が付帯されるクレカで支払いをして旅行に行くことが多いのでこれはけっこう困っています。ゴールドカードにはよく自動付帯されているけど、そんな金持ちじゃないし…