BoT(Broadcast of Things)の時代へ
だいぶ間が空いてしまいました。新放送サービスi-dioの立ち上げに関わり、送信設備の開発からコンテンツプロバイダの開拓まで、慌ただしく動いています。放送業界とウェブ業界を8年間行き来してきましたが、両方混ぜこぜにやるサービスを本気で自分で作ることになったのは、なんの因果なのか…。
さて、i-dioは「移動受信向け地上基幹放送」に分類される放送で、テレビ、ラジオしかなかった放送業界に新しく生まれたカテゴリです。ISDB-TsbによるIPデータキャスト放送をVHF-Low帯で提供するソフト・ハード分離型のブロック別放送、ということになりますが、ほとんどの方には何を言っているのか全く分からないと思います。私も全容の把握に難儀しました。
いまのところ、デジタルラジオに似たサービスを提供しているのでわかりにくいのですが、その本質は、IoT機器向けのデータキャスト放送を安価に行う、下り回線専門のネットワークオペレーションを売りにする会社、というのが適切なところです。たとえば気象データを農業センサーに提供する。たとえば災害情報をスマートハウスに提供して防災に役立てる。そんな用途があります。
サービスごとに設計レベルから考えられる放送。そんなありえないほど自由な世界は、要するに物理層からソフトウエアレベルまでの知識を必要とする難儀な世界で、日々自分の能力の欠如を痛感していますが、なんとかやっています。
近況は、また今度。